活動記録:鶏肉のコンフィ開発秘話。廃棄になる牛脂を最高の調味料へ

こんにちは、パパイズムです。

実は今、友人と一緒に「とある商品」の開発に取り組んでいます。 もったいぶってもしょうがないので、完成した商品を早速お見せしましょう。

それがこちら、「鶏肉のコンフィ」です。

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コンフィというのはフランスの伝統的な調理法で、オイルで食材を煮込むことで、うま味を逃さず、しっとりほろほろに仕上げる手法のこと。

試作を重ね、ようやく納得の行くものが形になりました。今回はその工程や、開発に込めた思いについて、じっくり振り返ってみたいと思います。

目次

開発の経緯 〜もったいないをごちそうに〜

始まりは、友人からの相談。

「知り合いの地元の老舗精肉店が、精肉の際に出る大量の『牛肉の脂身』の廃棄に困っている。これがもったいなくて……」という切実なお悩みです。

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当初は「コロッケなどにできないか?」という話も出たのですが、今後の製造体制や販売展開を考えたとき、以下の点からコロッケはやや不向きではないかと判断しました。

  • 揚げ油を大量に使用する(交換の手間やコスト)
  • 既存の牛肉コロッケに代用する理由が弱い
  • 作り置きは可能だが、原価と売価のバランスが取りにくい
  • 店頭販売の場合、調理スタッフが随時必要になる

何より大切にしたかったのは、「ただロス食材を代用しました」という消極的な理由ではなく、「その食材を使うからこそ生まれるメリットがある」という点。こういうアイデアを練るのは結構好きなタイプなので、アイデアが出るのは早かったです。

牛脂=うま味やコク、風味の詰まった極上のオイル。この個性を最大限に有効活用できる調理法はコンフィだ!――そう確信したところから、プロジェクトが動き出しました。

コンフィの魅力:なぜ「牛脂」で煮込むのか?

そもそも「コンフィ(Confit)」とは、食材を低温の油でじっくりと煮たり、浸して保存したりするフランスの伝統技法です。

語源はフランス語の「confire(コンフィル=保存する)」に由来しており、冷蔵技術がなかった時代、肉や果物を長期保存するために考案された知恵の結晶。そんな歴史ある調理法には、現代でも通じる素晴らしい魅力が詰まっています。

通常はラード(豚の脂)やオリーブオイルを使用することが多いのですが、今回は贅沢にも「牛肉の脂」をセレクト。牛脂特有の甘いコクと風味が肉にプラスされ、非常に高級感のある仕上がりになりました。

コンフィのメリット
  • 食感:美味しさと安全性のちょうどよいバランスの温度帯で長時間加熱。そのため、肉がしっとり、ほろほろと崩れるような柔らかさに仕上がる
  • 食材のおいしさ:脂は水と違い、食材の水分やうま味が溶け出しにくい性質がある。食材の持ち味をギュッと閉じ込めたまま調理ができる。
  • コクと風味:使用する脂自体のコクや風味が食材に移り、より奥行きのある味わいへと進化する。

試作と悩み:0.1%の塩分をめぐる「研究」

早速、骨付きもも肉と、骨なしもも肉で試作に取りかかる。 大量のお肉を前に、ふと前職で忙殺されていたクリスマスを思い出し、なんだかワクワクしている自分がいました。

さて、一番の悩みどころはやはり味付け。

「万人受け」を目指すか、少し「攻めた味付け」にするか。 僕はしっかり味を効かせたい派なのですが、コンフィに馴染みがない方には抵抗があるかもしれない……なんてことを考えます。

最初のハードルは塩分濃度でした。 骨付きと骨なしでは肉の厚みが違うため、適正量も変わってきます。まずは骨付き1.4%、骨なし1.3%に設定し、ハーブ(タイム、クミン、ローズマリー、にんにく)を加えて実験しました。

その結果は……骨なしもも肉が辛すぎる!

温かいうちは「やや濃いかな?」くらいに感じても、冷めると塩気が立ちすぎて、どうしても辛く感じてしまうのです。

飲食店では、自分が調理するのでまだ良かったのですが、販売する商品となると、この調整にはかなりシビアに向き合いました。作っては微調整、作っては微調整。何度も繰り返し、最終的に試食メンバーの納得の行く塩分量とハーブスパイスの配合に落ち着きました。

味付けが決まれば、次は真空パックの手法、安心・安全な殺菌温度、そしておいしさを保つ温度。。

まさに「研究」と呼べる日々を経て、ひとまず納得のいく出来栄えにたどり着くことができました。

値段の問題と、僕の見つけた「野望」

作っただけでは終わりません。最終的なハードルは、やはり値段。

クール便の費用が1500円くらいするのマジかよ、、ってなりました。。原価はもちろんのこと、パッケージ代や人件費、ネットで美味しいものをお取り寄せしようとすると「あ、意外と送料ってかかるんだな……」と感じること、ありますよね。その裏側の事情を、今回自分たちのこととして改めて実感した気がします。

飲食店の値付けとはまた勝手が違うため、考え方の違いにはかなり苦労しました。「値段だけ見ると、少し高く感じるかもしれないなぁ……」と思うところもあり、正直に言えば、もう少し手に取りやすくしたかったのが本音です。

ただ、使わせてもらったお肉はプロが選んだ間違いないものですし、牛脂から純度の高いオイルを作る工程にも、それなりの手間と技術がかかっています。

とはいえ、まずは適正な価格で、本当に美味しいものを届けたい。その一心で製造にも熱が入ります。

「いつか配送コストを気にしなくて済むように、店頭で直接手に取ってもらえる場所を増やせたら、もっと手軽に皆さんに食べてもらえるはず」 そんな新しい野望も見えてきました。

200本の先行販売と、今後の展望

実は2025年12月、製造が間に合った第一弾をクリスマスに向けてこっそり先行販売したのですが、その売れ行きは、なんと200本! 自分たちがゼロから形にしたものが、こんなにもたくさんの方に届いたことが素直に嬉しかったです。

このプロジェクトの大きな目的は「廃棄になる食材の有効活用」。

今回はオイルだけの使用でしたが、油を抽出した後の肉の脂身や筋の部分も、実はコクとうま味があって実に美味しいんです。冷凍しておいて、親子丼やチャーハン、スープなんかに入れるだけで、深い味わいへ早変わりするのです。

まずは小さな一歩。でも、こうした価値のある部分が捨てられている事実を、少しずつ変えていきたいと考えています。 牛の筋でソーセージを作ったり、豚バラでコンフィを作ったり。やりたいことへのワクワクは尽きませんね。

チキンコンフィのおいしい食べ方

チキンコンフィは冷凍の状態で届きます。

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これを冷蔵庫で1日、指で押すと弾力が戻るくらいまでゆっくりと解凍します。電子レンジで解凍する場合はゆっくりの解凍モード推奨です。

ちなみに、身がややピンク色に見えるのですが、これは低温調理が美味しくできている証。生焼けの血ではなく、お肉に含まれるミオグロビンという色素が若干赤く出てしまいまうのです。加熱殺菌は検査にも出し、工程も徹底して守っているので安全です。

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解凍ができたら沸騰しない程度のお湯で5分程度温めます。

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加熱はすでにできているので、中心まで温めるのが目的です。

湯煎が終わったら封を切って袋から取り出したら、しっかりと油を切ってからフライパンで焼きます。

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中火でで皮目がパリッとなるように、あまり動かさずに3分程度焼きます。

ひっくり返して、弱火に切り替え、身も2分程度焼きます。

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器に盛り付け、同封されているにんにくとローズマリーを飾ります。

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袋に残った液も、この後フライパンで煮込むと、うま味とコクのあるソースになります。

温かいうちが食べ頃。骨に切込みを入れているので、食べやすく、手で引っ張るだけでスルスルと骨から身がはがれます♪

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クラウドファンディングでの販売も開始

今回、僕がレシピ監修という形で伴走してきたこのプロジェクト。 クラウドファンディングを立ち上げ、限定先行販売がスタートすることになりました。

「美味しい」を楽しみながら、フードロスの課題にも貢献できる。そんな僕らの自信作、ぜひ一度覗いてみてください。

パパイズム

僕のおすすめは骨付きチキンレッグです!

[ クラウドファンディングページで詳細を見る ]

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